人間には一発勝負にかけるタイプと、トータルで勝負するタイプがあると思う。一発勝負で成功した場合大いに目立つし、回りの人をビックリさせ、注目を集めることもあるようだ。しかし一発勝負には失敗の危険性がかなり高くなるし、成功したとしても目立つ分だけ他人から警戒されやすい。一方トータルでの勝負とは、小さな成功をひとつひとつ積み重ねて行くタイプである。成功してもあまり目立たないし、失敗する危険性も低い。つまり一発勝負みたいに無理をする必要がないのである。
世の中には一発勝負で成功した人間をねたみ、揚足をひっぱる人間が多い。
秀吉は信長に仕え、与えられた仕事は一発勝負で成功している。成功した分だけ回りの武将達からねたまれ、古参武将達からは悪口を言われ続けた。だが、秀吉はそういう言葉には気をとらわれずに常に明るく前向きの姿勢でふるまった。成功した仕事の結果の反省もし、努力してがんばったのである。秀吉の偉かったところは一発勝負をかけて成功をしても、決して「えふりこき」しなかったところにあるだろう。
今の不況な世も秀吉のように一発勝負をかける方がいいのか、トータルな勝負にかけるのか、なかなか迷うし、むずかしいことだ。
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