戦国新報
 
 

平成25年 前期
【 H25.6.2

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教訓から学ぶ

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 優れた人を見ていると、転んでもタダでは起きないようだ。失敗した時、なんてバカな事をしたんだと「後悔」するのではなく、あんなことをしてダメだったからこうすればよかったのかと反省から失敗の教訓を学び取っているようだ。

 戦国の世、家康三十二歳の時、武田信玄と三方ヶ原の合戦で、家康一生一代の大敗北をしてしまった。だが戦いの後、信玄の急死で、九死に一生を得た家康は、この時の三方ヶ原の合戦を教訓として、秀吉亡き後の「天下分け目」の関ヶ原の合戦で活かすことになり家康の勝利につながった。つまり家康に天下を取らせた戦いは、若い頃の三方ヶ原の合戦の戦いであり、それを教えたのは信玄だったのかもしれない。

 いつの世も、何事も他人のことをよく見る事だと思う。そして他人の素晴らしい部分は大いに学ぶべきだと思うし、自分と他人を比べてみると自分のいたらなさがよくわかるような気がするが、なかなかむずかしい。(平成二十五年六月二日)

【文:高田 金道】