戦国新報
 
 
平成16年 後期
【 H16.7.4】
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緊迫感
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 最近高校野球を見物した時のこと、いい試合には緊迫感があります。ピッチャーは全力投球できわどいコースにボールを投げ、バッターはするどいスイングでボールを振り抜こうとする一瞬、目が離せないぎりぎりの攻防を見ていると緊迫感で手に汗をにぎる。選手達はまた、そこからお互いの緊迫感が生まれてくるような気がする。
 戦国の世、信玄は京都を目指した途中で病死する。その知らせを聞いた、家康は、惜しいことだと悲しんだ。「隣国に強敵がいてこそ、敵に攻め込まれるスキを与えないために、常に緊迫感を持って武道に励み、そして国を永く保つことができる。反対に回りに強敵がいないと、気がゆるみ、国が乱れる」と家康は言った。
 いつの世も、緊迫感はないよりはあった方がいいと思う。何事にも甘かったりぬるい人には、緊迫感すらないと思うが、普段の生活をしていく中で、時と場合によっては緊迫感が必要だと思う。だが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】