戦国新報
 
 
平成8年 後期
もどる
ピンチは人を大きくする
すすむ
 人は予期せぬピンチに直面する時がある。その時、人は悩み、苦しみ、誰もこのピンチから早く逃れたいと願うものである。始めは力強くピンチに立ち向かっても、次第にその力が失われ、ヤル気をなくしてしまうことがある。
 秀吉は信長にかわいがられ、他の誰よりも多くの仕事を与えられたが、その仕事は常にピンチの連続であった。
 秀吉の知恵袋、弟の秀長と二人で力を合わせてピンチを乗り越えることに主眼を置き、ひたすら努力をした。秀長がいたからこそ、いろんなピンチを乗り越えることができた。
 ピンチを克服することは、人を能力的にも精神的にも強く、大きくする。また、苦しみが大きければ大きいほど、成長するチャンスになる。 秀吉は他の誰よりも多く、ピンチに立ち向かって乗り越えたからこそ、「ポスト信長」の席に座ることができたのではないだろうか。
 今の時代も不況(ピンチ)を乗り越えることによって、後に大きなチャンスが待っているような気がする。だがなかなかむずかしい。
【文:高田 金道】