戦国新報
 
 
平成6年 後期
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丁寧、称賛、感謝、微笑
自分に言い聞かせた秀吉の言葉
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 トップにとって優れた部下を育てることは大事なことであるが、その前に自分を育てることがもっとも大切である。
 領主たる自分が育つことによって、部下は自分の背中を見て育つし、育てやすいと秀吉は自分に言い聞かせた。
 また、常に頭に入れて行動したことは、丁寧、称賛、感謝、微笑。この四ツのポイントを忘れなかった。 特に足軽時代から気性の厳しい信長に使われ、色々なことを学び、また教えられ、与えられた仕事はチャンスと思い、失敗を恐れることなく、智恵と勇気をもって信長を感動させ、信頼を勝ち取り期待に応えた。
 人は自分の器量に応じて仕事をし、また経験を重ねることによって、仕事が自分の器量を作っていく。部下と共に喜び、また、共に泣ける部下が欲しいものだと秀吉はいつも考えていたようだ。
 今の時代にもあてはまるような気がするが、実際に行動するとなるとなかなかむずかしいことであり、簡単にはいかない世の中でもあるようだ。
【文:高田 金道】