戦国新報
 
 

平成25年 後期
【 H25.9.15】

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段取り八分

すすむ

 今日やれる仕事を明日に延ばすことは、段取りの悪いやり方から始まる。

 何事も、先手先手と段取りをうまく取り組むことだ。

 戦国の世、「先手必勝」の事例でよく知られた話だが、信長、天下取りを目の前にして、うぬぼれとちょっとの油断から、本能寺で宿泊中、部下の光秀によって倒された。その時、信長の家老、各武将達や息子達がグズグズしている合間に、秀吉は主君の仇とばかりに素早い対応で「中国大返し」という早業で、山崎の合戦で光秀を打ち破った。まさに秀吉の「段取りの良さ」と「先手必勝」の勝利であった。もし他の武将達よりも遅れていれば秀吉の天下はなかったと思う。

 いつの世も、「遅れた戦いには勝利はない」という言葉があるように、遅れると相手に押されてしまう。「攻撃は最大の防御なり」ということわざがあるように、勢いをつけて一所懸命に努力して突き進むことで、良い結果が生まれるような気がするが、なかなかむずかしい。(平成二十五年九月十五日)

【文:高田 金道】