戦国新報
 
 
平成19年 前期
【 H19.4.1】
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主導権
すすむ

 選抜高校野球では、主導権を握るために1点でも先に取ると、選手達にも心のゆとりができるし勢いがつき波にのることができるという監督もいる。
 戦国の世、主導権を握るために、行動する時は 「風」 のように素早く、待機する時は 「林」 のように静に、攻撃する時は 「火」 のようにすさまじく、陣を敷く時は 「山」 のようにどっしりと、この四句を採用して、武田信玄は戦で負けることがなかった。世に言う 「風林火山」 である。信玄は 「風林火山」 の軍旗を作り、この軍旗のもと家臣たちも一致団結して甲斐の国を守り、天下取りを目指したのである。
 いつの世も、「遅れた戦いに勝利はない」 と言うことわざがあるように、やはり何事も先手を心がけることが大事なことだが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】