戦国新報
 
 

平成17年 前期
【 H17.1.9】

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情報収集
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 何の仕事も同じだが、仕事をすることよりも仕事を見つけることの方が大変だ。ようするに「情報収集」ほどむずかしいことはない。「情報収集」の上手な人こそ、何かと良い結果が生まれるような気がする。
 戦国の世、今川義元二万五千の大軍で京を目指し尾張領内に入ろうとしていた。正攻法で戦うと到底かなわない。そこで信長はどんな小さな情報でも収集させた。義元は信長を見下していて勝ちムードで進軍している。また義元の本体は千人しかいないとの情報を聞き、信長はまず義元に「油断」させることが先決だと考えた。油断させ、攻撃だけに意識がいくと、守ることを忘れてしまう。そこにつけ込めば勝算があると考えたのである。
 信長が攻め込んでくるとは思ってもいなかった、義元のおごりと油断から、桶狭間の戦いは信長の勝利に終わった。
 いつの世も、おごりと油断は禁物だ。「情報収集」こそ生き残るカギになるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】