戦国新報
 
 

平成17年 前期
【 H17.1.16】

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生き残るカギは人材にあり
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 今の時代、企業にとって大切なものは「優秀な人材」だと思う。優秀な人材が多いほど、その企業の躍進につながるような気がする…。
 戦国の世、大名にとって城は命よりも大事だった。城は戦略、戦術の「要」であり、自国のシンボルでもあった。そのため、膨大な費用と日数をかけて作った。信長は安土城、秀吉は大阪城、家康は江戸城と、その他にも有名な城が多くある。
 だが一人だけ例外がいた。甲斐の国主、武田信玄である。信玄は自国に城を作らなかった。作ろうと思えばひとつやふたつは作れたはずだが、信玄は城作りの膨大な費用を、領民の暮らしに使ったり、人材育成や兵力に使ったりした。
 戦に大事なのは「城ではなく兵力である」と信玄は「人材育成」に力を入れ、城無用論をとなえ、「人は城、人は石垣、人は掘、情けは味方、あだは敵なり」と部下達を教育した。
 今の世も、コンピュータ設備も大切だが、それを動かすのは人である。人材によって、フル稼動する時もあるし、そうでない時もある。責任感があり自覚のある人、要するに企業の生き残りのカギは「人材」にある。だが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】