戦国新報
 
 
平成15年 前期
【 H15.4.13
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失敗した時に…
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 仕事で失敗したいという人はいないと思う。だが仕事で失敗した経験を持つ人は結構いると思う。「失敗は成功の元」ということわざがあるが、人は失敗を積み重ねて大きくなっていくものだと言う人もいる。でも同じ失敗でも許される失敗と許されない失敗がある。仕事で失敗した時、ひとりで問題を抱え込まないで、上司か仲間の誰かに相談するという心構えも大切である。失敗を起こした時、どういう対応をするのかでその人の真価が問われるような気がする。戦国の世、失敗をゆるさなかった武将信長。側近でも家臣でも、失敗すれば退任させられた。なぜ信長はそこまで厳しかったのか?各武将達はそれなりにプライドがあった。自分の失敗でも素直に反省することもなく、失敗したことに対して言い訳するために無駄な知恵をしぼっていたから、信長は頭にきたのである。その点、秀吉は自分の失敗を素直に反省し、その失敗にどう対応すればいいのか知恵をしぼり「ピンチをチャンス」に変えたのである。今の世の中、失敗した時、言い訳したり、またノルマを達成できなかった時、いろいろ理屈を並べたりせず、もう一度振り返り、反省し、素直な気持ちでがんばることによって、良い知恵が生まれてくるような気がするが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】