戦国新報
 
 
平成15年 前期
【 H15.3.16
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仕事人の魅力
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 仕事のできない人は仕事がたまり、仕事のできる人には仕事が集まる。集まると知恵を出してどんどんこなしていく。こなすと仕事がふくらんでいく。ふくらむということは、悩みもあるが、楽しみがあるし、上司からの信頼も多くなる。信頼が多くなれば、その人の魅力がさらに大きくなる。
 戦国の世、仕事が集まるごとにどんどん知恵を出してこなしてイキイキと上司のために励んだ秀吉。秀吉の仕事の「だんどり」の良さは織田家ではピカイチであった。グチを言わず自分を鍛えながら、目的を定めひたすら仕事をこなし、信長から信頼された。すると益々仕事が集まり、農民出身からついには近江の国、長浜城主となる。
 秀吉の魅力は仕事をどんどんこなす努力にあった。努力する人は魅力があり、人を引きつける。信長の家臣の中では異色の武将であり、その魅力が天下へとつながった。
 今の世の中、仕事があることはいいことだが、いいことばかりではない。悩みもつきものだが、その悩みを乗り越えてこそ楽しみがふくらむ。しかし仕事を楽しくこなすことは簡単なようでなかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】