戦国新報
 
 
平成14年 前期
【 H14.6.23
もどる
温故知新
すすむ

 先週の水曜日から、我社で7年前建築した、木材をふんだんに使った和風住宅を、お客様の了解で、新しい展示場ができるまでのわずかな期間、展示させてもらうことになりました。
 あらためてこの和風住宅をご覧くだされば、和風住宅の職人の技はいつの世も通用するということを感じていただけると思います。そして「温故知新」ということわざがありますが「古きを訪ねて新しきを知る」ようするに古い物をヒントにして新しい物に挑戦するということです。古い物は良いも悪いも実証済みです。しかし新しい物は不安が大きく心配があります。古い物を十分に研究してそれを新しい物のヒントにするということが大事なような気がします。
 戦国の世、秀吉は信長の草履取りの仕事をまかされた時、その草履取りの先輩達から、信長の性格、好み等さまざまなことを調べ上げ、それをヒントにして自分のアイデアを取り入れ、懐に草履を入れることを考えついたのである。戦に関しても過去の勝ち戦、負け戦を十分に調べ上げ、それを参考にして新しい戦のヒントにすることを忘れなかった。
 今の世も、リサイクルではないけれど、古い物をもう一度見直し、それを研究して、新しい物に挑戦するという「温故知新」の考え方が大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】