戦国新報
 
 
平成14年 前期
【 H14.6.30
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灯台元暗し
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 毎日の仕事の活力は、朝、昼、晩とよく食べてよく眠らないとがんばりがきかない。やはり3食をしっかりと食べて、毎日いろいろな人と出会い、「ムダ話し」をしながら歩き回らないと、良い情報は集まらない。情報がないということは、世間の事情がわからないことだ。世間通であってこそ、人が寄り集まり、さまざまな情報が入ってくるような気がする。
 戦国の世、情報力で有名だったのは信長である。信長は「情報力がないと天下は取れない」とも言った。いろんな情報を集めて役に立つ情報か役に立たない情報かすばやく分析して、役に立つと判断したら早急に行動を起こせと部下に言いつけた。だがすべては体が勝負だから「健康が第一」だとも言った。そして信長が天下を取るまで支えたのが情報分析力であった。しかし信長の最大の欠点が、身内の部下達の表裏を十分に分析できなかったことである。「灯台元暗し」ということわざがあるが、部下の光秀に本能寺で倒されたのは、内部の情報力が不足していたことではないだろうか。
 世間の情報も大事だが、身内の情報も大事である。すぐそばでいろんな情報が流れていても気づかないことが多い。世間の情報、身近な情報をわからずして、この不況を生き残ることはできないと思うのだが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】