戦国新報
 
 
平成14年 前期
【 H14.2.17】
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一致団結
すすむ

 不況で大変な世の中だが、よく考えてみると、自分の努力も足りないような気もする。努力しても一人の力ではたかがしれている。この不況を乗り越えるためには仲間との信頼関係が大事なような気がする。一致団結して力を合わせることによって良い考えも生まれ、良い方向にも進むような気がする。
 戦国の世、秀吉の死後、豊臣方と徳川方が関ヶ原で戦うことになるが、その原因は秀吉が手塩にかけて育てた各武将達が内部分裂してしまったことにあった。秀吉の妻である北の政所と尾張出身の加藤清正を中心とした武功派と、秀吉の側室淀殿と、近江出身の石田三成を中心とした文吏派との内部対立であった。そして武功派が家康方に味方することによって、関ヶ原の戦いは徳川方の勝利に終わったのである。
 もし、女同士の対立もなく、武功派と文吏派との対立もなく、豊臣方が「一致団結」して徳川方に立ち向かうなら、関ヶ原の合戦はなかったと思うし、もし戦があったとしても、豊臣方の勝利に終わったかもしれない。
 いつの世も、またスポーツの世界でも、チームワークが一番大事なことである。特に不況であればこそ、お互いに力を合わせて「一致団結」してがんばることで良い方向に進むような気がするが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】