戦国新報
 
 
平成13年 後期
【 H13.8.26】
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簡単な仕事だから「集中」する
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 やるべきことがあったらすぐにやるか、思うべきことがあったらすぐに行動するか、人によっていろいろである。できるなら何事も「集中」して、すぐに立ち向かうことが大事なような気がする。
 鏡が汚れて映りが悪くても、そのまま自分を映すか、きれいに拭いて自分を見るか、人によって違うが、すぐに拭いて自分を見ると気分が良く、気が散らないで「集中」して見える。
 何事も気を集中して物事を考えてやることが大事なようだ。
 戦国の世、秀吉は信長の草履取りの仕事をしていた。草履取りはごく簡単な仕事である。だが、その簡単な仕事でも秀吉は「集中」して手を抜かず、一所懸命に知恵を出してやりとげたからこそ、信長に大抜擢されたと思う。これをきっかけに、農民出の秀吉も大出世する。
 普通、簡単な仕事や小さな仕事を軽く見てしまう人が多い。だが簡単で小さな仕事だからこそ一所懸命努力してがんばることが大事であり、やがて大きな仕事に挑戦できる足がかりとなるような気がする。
 不況の世の中、やろうとしていること、思っていることに対して勇気を持って「集中」して立ち向かうことが大事なような気がするが、不況だから尻込みするのも当然である。この選択がなかなかむずかしいことだ。
【文:高田 金道】