戦国新報
 
 
平成13年 後期
【 H13.12.2】
歩がなきゃ成り立たぬ
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 北島三郎の歌に「歩のない将棋は負け将棋、世間歩がなきゃなりたたぬ」と歌詞にあるように...。将棋の専門家に言わせると歩の使い方の上手下手でその人の力がわかると言う。また素人の場合、やはり歩の使い方をみていればその人の実力がわかる言う。一般に素人は、歩の数が多いので軽く考えてしまうが、「歩」ほど大事にしなければならないとも言う。
 戦国の世、秀吉は戦いの時、「武将達の動きよりも足軽達の動き、働き方によってほとんど勝敗が決まる。足軽は歩に匹敵するが、この足軽をうまく使えるかどうかがトップの頭の見せ所」と言う。
 今の世の中「歩」は企業でいえば社員ということになるが、社員をうまく使いこなすことができなければ、この不況時は大変である。戦国の足軽の使い方、今の社員の動かし方は、将棋の駒の動かし方と同じであるような気がする。チームワークで各駒をうまく働かせることができるかどうかに、企業の将来がかかっているような気がするが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】