戦国新報
 
 
平成13年 後期
【 H13.12.16】
もどる
誉められるように努力する
  人は誰でも誉められればうれしいものだ。また毎日の仕事で上司に誉められるように一所懸命努力してがんばることも大事なような気がする。誉められれば認められたと思い、うれしいから次の仕事にも自信を持って、もっと成果をあげようとするし、意欲も出てくるような気がする。
 戦国の世、加藤清正の部下に飯田覚兵衛という武将がいた。覚兵衛は戦のたびに、足軽達が倒れていくのを見て「恐ろしいことだ」とつくづく思った。その度にもう武士をやめようと思うのだが、戦の後、必ず清正公から「今日の働きは見事であった」と誉められ「刀」まで褒美としてもらったりする。すると武士を辞めたいと言いそびれてしまい、また戦に出る。そして一所懸命働き、また誉められる。この繰り返しで覚兵衛はついに加藤家の家老にまで出世したのである。
覚兵衛は戦国の世、武勇、軍略に優れた恐ろしい武将とまで言われたのである。しかし覚兵衛は誉められるために働いたのではなく、自分の仕事として加藤家のために一所懸命知恵を出し、努力したからこそ認められたと思う。
 いつの世も自分の働きが認められないことほど淋しいことはないと思うが、やはり誉められるように知恵を出して努力することが大事だと思うが、なかなか難しいことだ。
【文:高田 金道】