戦国新報
 
 
平成13年 後期
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タイミングの取り方で勝利が芽生える
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 野球の場合、投手も打者も「タイミング」が大事なようが気がする。「タイミング」の取り方によって勝負が決まる。投手にしてみれば、打者の「タイミング」をはずすことに集中するが、打者にしてみれば、投手の投げるボールにうまく「タイミング」を合わせて打ち返すことに集中する。
 戦国時代も「タイミング」よく行動した武将が勝利を勝ち取った。信長は桶狭間の戦いで圧倒的に不利な状況から、嵐という「タイミング」を得て今川義元を討ち取った。
 秀吉は中国地方で毛利方との戦いの最中、信長が光秀の謀反によって本能寺で討たれたのを、毛利方に行く予定の光秀の伝令が、間違って秀吉方に入って来たために知ることになった。秀吉はこの「タイミング」を逃さず、すぐに毛利方と講話を結び、中国大返しという大技で光秀を倒し、天下取りの足がかりを作った。
 「タイミング」は相手が与えてくれるものではなく、自分でうまく合わせる努力と行動が大事なような気がする。営業も「タイミング」の取り方によって仕事がうまく決まることがあるような気がするが、なかなかむずかしいことだ。
【文:高田 金道】