戦国新報
 
 
平成10年 後期
もどる
敵がいることで自分も成長する
すすむ
 男一匹朝家を出ると七人の敵がいるということわざがある。人にはそれぞれいろいろな敵がいるが、自分が一生懸命がんばり成長していく過程において、敵が現れることは宿命のような気がする。敵の出現はそれだけ自分が成長している証拠でもあるような気がする。
 秀吉は、敵が現れれば戦うことは必然「勝つ時もあれば負ける時もある」負けたら自ら謙虚に反省し次の戦いに闘志を燃やすことである。また勝ったとしても自らおごりを捨て反省する気持ちを持つことが大事である。「とうとう勝った。あいつに勝った」と勝利に酔い、敵の敗北を喜んだり、他人の失敗に拍手しているようでは、その人間に成長はない。以後の戦いには必ず敗北すると秀吉は言う。
 不況な今の世の中、良い時こそ反省して、次の悪い時に備えることで乗りきれるような気がするが、だが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】