蜂の忠誠心
軒先に蜂の巣が下がっていて、それを落とそうと突いたところ、蜂は集団でものすごい勢いで襲ってくる。なぜか…。蜂は自分たちの巣がなくなると全部死んでしまうそうです。だからこそ巣を守るために死に物狂いで命をかけて襲ってくる。
戦国の世、蜂ではないけれど忠誠心の厚い武士集団を持っていた大名は強かった。武士集団とは譜代の武将達である。譜代の武将とは先祖代々、蜂のような忠誠心を持って仕えている武将である。譜代の武将はたとえ負け戦であっても、自分が犠牲になって死に物狂いで戦うことが義務だと考えて主君に尽くした。その譜代の武将を多く重用していたのが家康である。その点、秀吉の弱点は譜代の武将が少なかったことにある。一番の良い例が徳川と豊臣の戦い、関ヶ原の合戦であったが、譜代の武将の数で勝負が決まったようだ。
いつの世も、忠誠心を持った譜代の従業員がいる会社は躍進につながると思うが、なかなかむずかしい。(令和三年八月一日)