智恵とマメな対応
今年は日本列島、台風による災害が多く多難である。特に災害時には素早いマメな対応が人々を感動させる…。
戦国の世、秀吉の天下となり大阪城も完成し世の中が落ち着き始めたその時、大きな地震が起きて淀川の土手が破損し川の水が城下に押し寄せた、さあ大変だ…。そこで秀吉の参謀、官兵衛は「殿、城内の米蔵にある米俵を使わせていただきます」と言って、応急処置として破れた場所に米俵を運んで川の水をせき止めた。そして川の流れが収まった後、丈夫な土の俵と仮に積んである米俵と交換した者には、米俵を与えると、官兵衛は領民達に伝えた。領民は、城内の米は質も良いし濡れても乾かせば食べられると言って喜んで取り替え、たちまち川の土手が復旧された。秀吉は官兵衛のマメな知恵に大いに感動した。
いつの世も、災害には素早い対応が必要だしマメな知恵も必要だが、なかなかむずかしい。(令和元年十一月十七日)