「無駄」は最大の浪費
仕事をするには「無駄」を省くことから始めた方が良いと言う人もいる。また、目標を定めてやると「無駄」が少なくなるというが…。
戦国の世、各大名達は京に上り天下に号令をかけるのが夢であった。「越後の龍、謙信」も「甲斐の虎、信玄」も目標は京への進出であった。ところが両雄は川中島で十二年間、五回の戦いで勝負がつかなかった。やがて和睦をし破竹の勢いで京を目指した信玄だったが、その途中で病に倒れ、京への進出は夢で終わった。一方の謙信も京をめざした途中、脳卒中で倒れた。両雄は天下を取れた名将だけに川中島の戦いはあまりにも「無駄」な時間であったと思う。おそらくあの世で両人はつくづく「無駄」なことをしたなあ…と無念であったに違いない。
いつの世も、何事も「無駄」なことを排除して目標に向かって努力してこそ、必ず良い仕事ができるし、「無駄」な浪費も省けると思うが、なかなかむずかしい。(令和三年三月七日)