毛利元就は中国地方を平定した時、各武将達を呼び集め、「我々の治める土地の人民を馬鹿にする者は、決してその土地の支配者になることはできない」と戒めた。いい気になって横柄な態度を取っていては必ず人民に背かれ、滅んでしまうというのである。諜略家と言われた元就の一面がうかがいしれる。
国を治める方としては、たとえ小さなことであっても人民にとっては大問題であるかもしれない。何か問題が起きた時は、たとえ、朝早くとも夜遅くとも時間を作って「こまめに足を運ぶ」ことを心掛け、人民の声を聞くことが大事なことであると言っている。
今の世の中、会社の売り上げを伸ばしたいと思うなら、まず消費者に目を向け、消費者の立場で考え、どんな小さな情報であってもお客の声に耳を傾け、謙虚な姿勢で誠実に接する「心がけ」が大事なような気がする。だが、なかなかむずかしい。
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