戦国新報
 
 
平成7年 前期
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社員を奮闘させる十天王…
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 徳川家康には四天王(井伊直政、本多忠勝、榊原康政、酒井忠次)がいると聞いていた福島正則は、ある時この四天王の武将をほめたたえた。家康は「確かにあの四人は豪勇無双の者ばかりだが、まだ他に六人の勇者がいる。あわせて十天王というのが、この家康の重宝である」と答えたという。正則が残りの六人は誰かと尋ねると、家康は笑いにまぎらわし、はっきりと言わなかった。実のところ家康自身もわかっていなかったのである。この十天王の噂は徳川家中に広まり、部下達はその中のひとりに入ろうとしてお互いに張り合い、がんばったようだ。
【文:高田 金道】