平成6年
前期
「歴史の名言…伊達政宗
朝夕の食事はうまからじとも、ほめて食うべし
若いときから東北一帯で戦いに明けくれた伊達政宗も、食事の時だけはつねに感謝の気持ちをわすれなかった。
政宗のこの心得はまさに家庭を楽しくさせるものである。そして安らぎを得る最高の考え方でもある。
食事について文句をつけることを、何かしら立派なことのように間違いをおかしている人達がいたり、また、好き嫌いのはげしい子供を叱らないで、わが子を虚弱な体質にしてしまう親がいたりする。
「ほめて食事をすることが、食卓を準備する人への感謝のあらわれであるし、その日の食を与えてくれた神への感謝のあらわしである」と、政宗は常日頃から家臣達に言い伝えた。
【文:高田 金道】