勝負の世界では「勝ち」「負け」がある。しかしいつも勝たねばならないとは限らない。むしろ上手に負けることが良い場合もある。

　戦国の世、「負けるが勝ち」ということわざがあるように、負けて学ぶ教訓の方が、勝った時の教訓より、これからの戦いには大いに役立つと信長は部下に言った。　　また、負けることによって、悪い点を反省できるし「なにくそ」という意地もわいてくる。人生は戦いである。勝つことにこしたことはないがかえって危ない。時と場合によっては、負けた時の「反省と教訓」を活かすことによって、今後の戦いに良い結果が生まれるとも信長は付け加えて言った。

　いつの世も始めから負けるとわかっていても戦う時がある。「筋を通す」ために「義理人情のしがらみ」から戦う場合もあるが、なかなかむずかしい。