人の一生は重い荷物を背負って遠い道を行くようなものである。急いではならない。
「不自由な生活が当たり前だと思えば不満を覚えることはない」とは、苦労して育った家康の言葉である。
その家康は我慢強さと状況判断を敏感にとらえて戦国の乱世を生き抜き天下を取った。
ある時、部下に「わしが天下を取れたのは、信玄と三成のおかげだ」と言った。
家康が三十一歳の時、信玄と三方ヶ原の合戦で武田騎馬軍団に「みじめ」な敗北をした失敗から学んだ。また三成からは戦いをしかけられたため、豊臣方の勢力を討伐するという「名分」ができたことで天下を取れた。
また家康は部下達に「長い人生、学べば学ぶほど自分の足りないところがわかるし、行動すれば必ずいろいろな発見がある」とも言った。
いつの世も、苦労して努力した人は必ず報われるし、努力した人でなければ自分の苦労はわからないと思うが、なかなかむずかしい。
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