戦国新報
 
 
平成20年 後期
【 H20.9.14】
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燃える情熱が信頼を勝ち取る
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仕事をやらないうちから「できない、物がない、あれもない」と理由をつけて動こうとしない人をよく見かける。
戦国の世、信長は美濃の国を攻略するに、どうしても国境いの墨俣に城を造りたかった。そして重臣達に築城を命ずるが、みんな失敗に終わってしまう。重臣達の言い分は、敵に襲われて困難であるとの言い訳であった。今の時代で言うと、新しいプロジェクトであり、それには難問、難題がつきものである。そこに秀吉が自ら進んでこの難題の仕事を引き受けた。別の場所で組立できるように加工して川の流れを利用して現場まで運び、常識をくつがえしてものすごいスピードで一夜にして城を造ってしまったのである。今で言うプレハブ住宅のシステムである。世に言う「墨俣一夜城」である。秀吉の燃える情熱がこの城を完成させ信長の信頼を勝ち取り、美濃を攻略することに成功した。
いつの世も、新しい事業には難問、難題がつきものだが、成功させるために知恵を出して、必ず目標を達成するんだという情熱を持ってがんばることが大事だと思うがなかなかむずかしい。

【文:高田 金道】