戦国新報
 
 
平成19年 後期
【 H19.7.1】
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一点集中
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 火事だという時に普段ならとても持つことができない物を、無意識のうちに持ち運ぶことができたという話をよく聞くが、どうしてだろうか。
 戦国の世「背水の陣」と言う言葉があるが、勘助は、敵に攻め込まれ後がない時に、無意識のうちに集中された心が大きな「エネルギー」を生み出す。死に物狂いの勢いがつき、負けムードが、逆に盛り返して勝利につながる時もあるし、緊張感と一点集中は力の源水であると部下達に教えた。勘助の戦略は、動く時は勢いをつけ、攻める時は一点集中で攻める。この攻撃に部下達の気持ちも引き締まり実力以上の力を発揮することができるという。
 いつの世も、集中すれば緊張もするが、緊張すると本来の力を発揮できない場合もある。何事も訓練が必要な気がする。特にスポーツの世界では、ここ一番のときに集中力を持つことができるかできないかは、常日ごろの練習の積み重ねがものを言うような気がするが、なか
なかむずかしい。

【文:高田 金道】