戦国新報
 
 
平成17年 後期
【 H17.8.14】
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嫌なところを人に見せない
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 毎日の仕事で、ひとつやふたつぐらいは嫌なことがあると思う。それにどのように対処するかで、その人の真価が問われるが…。
 戦国の世、嫌なことをうまく対処できた武将の代表格が秀吉。農民出身で学歴や家柄もなく、武術に優れているわけでもない。しかし不思議なことに周りの人達に人気があった。相手を不愉快にさせることは決してなかったし、いつもにこにこと笑顔で誰に対しても感謝の気持ちを忘れなかった。その結果いろいろな人達が秀吉の人柄にひかれ、商人や武将達が集まり、多くの情報を得ることができたし、学ぶこともできた。信長の部下として、その性格が信長の目にとまり出世の道につながったようだ。
 いつの世も、人との対応が上手な人は笑顔が素敵だ。笑顔のある人は仕事に対しても前向きなような気がする。その結果、仕事が仕事を呼び、さらに笑顔になっていく。しかし自信のある人は、見えない所で人並み以上の努力をしていると思うし、自分の苦労は他人には見せないようにしていると思う。どんな立場にいても「初心」を忘れることなく一所懸命に努力して励むことが自分の成長につながるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】