戦国新報
 
 
平成15年 後期
【 H15.11.2
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大きなしっぺ返し
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 小さな仕事でも、人から指摘され「ハッと」することがよくある。人は見ていないようで、細かい所までよく見ているものだ。改めて思い知らされる。でも多くの人はたとえミスに気づいてもなかなか教えてはくれないものだ。もしミスを指摘してくれる人がいたら、余計なおせっかいだとは思わないで、真剣に耳を傾ける方が良いのではないかと思うのだが…。
 戦国の世、秀吉は部下達に「小さな仕事だからといってバカにするな。小さいからといって適当にやっていると、間違っていても誰も教えてくれない。逆に相手のミスを喜ぶ人間が多いし、小さいことだと思っていると、大きなしっぺ返しを受けることがある」と言った。また「誰でもプライドがあると思うが、もし自分のミスを指摘してくれるならば、素直にプライドを捨てて人の意見に積極的に耳を傾けることが大事だ」とも言った。
 今の世、他人が指摘してくれたことは多いに喜んで感謝し、耳を傾ける「心がけ」が大事なような気がする。また小事の「しっぺ返し」ほど後々こたえるものがないと思う。常に「小事は大事」と思い、緊張感をもって励むことが大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】