「上に立つ者」は、ややもすれば、自分に対する批判に耳を傾けようとしない人が多いような気がする。そして必ず自分の気に入った人達の意見に耳を傾ける。これはあたりまえのことだが、トップが自分の批判を聞かなくなってくると、ダメだという人もいる。批判を恐れてはならない。よく聞く耳を持つことが大事なような気がする。
戦国の世、秀吉ほど自分を批判する者たちの意見を進んで聞いた人物はいない。批判の中にも素晴らしい意見や、あるいは正しいと思われる意見がたくさんある。批判を謙虚に聞くということは「自分を知る」ことでもあるし「自分を育てる」ことでもあると秀吉は言う。そこが下積みからはい上がった人間の強さでもあった。だからこそ秀吉は天下を取ることができたのだと思う。
今の世、批判されたからと言って「腹を立ててはならない」腹を立ててしまうと感情的になり、批判してくれている人の意見を益々聞けなくなってしまう。短気は損気。短気を起こさないで常に冷静に人の話をよく聞く耳を持つことが大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。
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