戦国新報
 
 
平成14年 後期
【 H14.9.1
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世論を気にしない。
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 不況でいろいろ困難な事が起こっているし、どう対処すればよいか、工夫をしなければならない世の中だと思うが…。
 あまり世論にとらわれてしまうのではなく、冷静に不況を見つめることも大事だという人もいる。そうすることによって案外良い知恵がわいてくるような気がする。
 戦国の世、義元、京を目指して尾張領に入ろうとした時、その時の世論は、今川四万の大軍と、織田三千の軍勢では、圧倒的に今川軍の勝利と誰もが確信していた。
 戦っても負け、籠城しても援軍が来る訳ではなく、信長の敗北は目に見えるようであった。
 義元はその時の世論に酔いしれて、桶狭間で酒盛りをする。しかし信長は「勝敗は時の運」とばかりに奇襲攻撃をかけ、時の世論に反して義元を討ち取るのである。
 今の世の中、世論はあまり良くない方向を指しているが、世論にしたがって仕事をすることも大事だが、時には世論に反して行動することも大事なことだと思うが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】