戦国新報
 
 
平成11年 前期
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情報、知恵、そして行動力
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 桃から生まれた桃太郎は、世の中を騒がしている鬼を退治するために、キジ、猿、犬を部下にした。キジは普段は歩き回り、鬼に追われれば空を飛び情報をもたらした。猿は、猿の悪知恵と言われるくらい知恵があり、犬は獲物をとらえる行動力があった。このグループで一致団結して鬼を成敗したのである。現代の社会にもこの三つはかかせないような気がする。
 秀吉も天下取りをめざし、「情報」を得るために多くの人と接したり、知恵を出すために自己対決したり、行動力をつけるために一歩踏み込んだ営業力をつけた。 「情報」を得るために、野武士上がりの蜂須賀小六が走り回り、「知恵」は軍師、竹中半兵衛、そして「行動力」は黒田官兵衛と、その才能を充分に発揮した部下達のおかげで天下を取れたのである。
 不況の今の世の中、不況を跳ね返すためにはこの三つの条件が必要な気がするが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】