戦国新報
 
 
平成5年 後期
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智将、真田幸村でも自分の部下ほど
難しい存在はなかった
すすむ
 真田幸村は部下を見る眼が鋭く、おもいやりも豊かだった。どんな忠義な部下であっても、一度恥をかかすと主人を憎むようになる。忠義であるほど扱いは気をつけねばならない。また主人に対してズバズバと意見を述べる者には、聞く側が聞く態度に気をつけなければならない。その意見に対して気分を悪くしたり、あるいはそれを表情をあらわすと、やがては誰も意見を述べなくなる。このことはトップが道を誤る原因になる。どんなにすぐれた主人や部下であっても、常に緊張して対さなければならない。
【文:高田 金道】