戦国新報
 
 

平成28年 前期
【 H28.4.10】

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相手によりけり

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 自分が思ったようにならないからといって怒るのは、怒る方が間違っていると思う。なぜなら単に伝えるだけではダメで「わかってもらえるように伝える」ことが大事だと思うが…。

 戦国の世、塩不足で困っていた信玄。川中島の合戦で五回も戦った宿敵、謙信が信玄に塩を送った。なぜ謙信は塩を送ったのか?ひょっとしたら「もう戦はやめよう」とのメッセージだったのかもしれない。事実、塩を送った後は一度も戦をしていない。謙信は信玄に塩を送ったことで、自分の思いがわかってもらえると考えたのかもしれない。

  いつの世も、自分の思いばかり大切にする人もいるが、相手がどう受けとめるか…。世の中理解ある人もいれば、ない人もいる。自分の考えを尺度にしてはダメだ。相手がどう受けとめるかが肝心だが、なかなかむずかしい。(平成二十八年四月十日)

【文:高田 金道】