戦国新報
 
 

平成26年 後期
【 H26.12.28】

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頭の良さと「ぶっこみ」は違うと思うが

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 同じ仕事をやらせても「仕事に対するぶっこみ」のある人とない人では、仕事の段取りにかなりの違いがあるような気がするが…。

 戦国の世、義元、京を目指して尾張に入り、国境の砦は今川軍に次々と破られた。織田家の家臣達は、「我が殿はうつけ者でなかなか結論が出ない負け戦だ」とわめいていた。義元は信長を「尾張のうつけ者」とバカにし、自分の力量にうぬぼれ、信長の動きも気にせず、桶狭間で戦勝祝いをあげていた。

 その時、信長は義元の本陣めがけ奇襲攻撃をかけて、一瞬のうちに義元を倒した。義元のおごりと油断から生じた結果であったし、逆に信長が義元を油断させ、「ぶっこみ」の戦略が戦勝につながった。

 いつの世も「ぶっこみ」は持って生まれた性格なのか、それとも普段の物事に気をつけている姿勢から生まれるのか、あるいは人の仕事ぶりをよく見て学ぶ姿勢から生まれるのか、なかなかむずかしい。

 今年一年ありがとうございました。来年も「ぶっこみ」でがんばりますのでよろしくお願い致します。(平成二十六年十二月二十八日)

【文:高田 金道】