戦国新報
 
 

平成26年 後期
【 H26.11.30】

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一瞬の決断

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 慎重か思い切りか迷うが…。

 決断する時は一瞬である。だが一瞬の決断をするためには何日も考え抜くこともあると思うが…。

 戦国の世、天下取り目前の信長。部下の光秀によって本能寺で倒される。敵は本能寺にありと光秀の決断も一瞬であった。上司を倒すための決断は何日も考え抜いた末の決断だったと思う。

 その時、秀吉、中国地方で毛利方と戦っていた。「信長死す」との一報を受けた秀吉は、泣き崩れていた。この時、官兵衛は秀吉に寄り添い「殿、今こそ早急に光秀を討つべし。今が最大のチャンス」だと迫った。そして「中国大返し」という早業で山崎の合戦で光秀を討ち破った。もしこの時の官兵衛の「一瞬の決断」がなかったら秀吉の天下取りへのチャンスはなかったと思う。

 いつの世も、慎重に考え抜く事も大事だ。でもあまりに考え過ぎてチャンスを逃がす事もあると思う。時によっては「経験の思い切り」ということも大事だと思うが、なかなかむずかしい。(平成二十六年十一月三十日)

【文:高田 金道】