戦国新報
 
 

平成23年 後期
【 H23.7.3】

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何事も冷静に

すすむ

 できるものなら毎日笑顔で明るく穏やかな気持ちで仕事をしたいものだが、時には頭にくることもあるし気分もすっきりしない時もある。こんな時「感情」を表に出してしまうと周りの人たちに悪影響を与えることもあると思うが…。
  戦国の世秀吉が、小田原城主、北条氏政を包囲の最中に「能楽」を催したことがあった。各大名達は会場の前で馬から降り頭を下げて通った。しかし一人だけ馬から降りず兜も脱がず通り過ぎた武将がいた。これを見た秀吉は頭にきてあれは誰の部下だと怒りだした。この武将は秀吉が一番かわいがった大名、宇喜多秀家の部下「花房職秀(はなぶさ もとひで)」であった。
  職秀曰く「生きるか死ぬかの戦場で能楽を楽しむ大将をみていると頭に来る」と吠えた。これを聞いた秀吉はさらに頭に来てすぐに切腹を申し付けようとしたが、一瞬「冷静」になり、職秀の言う事も一理ある。関白に向かってあのような大言をできる者は他にいない、天晴れな奴と逆に褒め称え、切腹させるに惜しいと秀家に加増するように申し付けた。「一瞬」の感情に流されず「冷静」に判断した秀吉だった。
  いつの世も「一瞬」の感情に流されず、「冷静」な見方をすることも大事だと思うがなかなかむずかしい。

【文:高田 金道】