戦国新報
 
 

平成23年 前期
【 H23.6.19】

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腹を割って素直に話し合う

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 弱点を隠す性格、腹を割って弱点をさらけだす性格。人にはいろいろいるが…。
  居酒屋で女一人と男二人で飲む機会があった。一人の男性は、自分は社交的だということをアピールするような言い方で、もし東京に行くことがあったら、自分は東京のことは隅々まで知っているから案内してもいいよ、と得意顔で言った。もう一人の男性は、東京はあまり知らないが、時間があればまたこの居酒屋で三人で一緒に飲みたいものだと素直に言った。女性の心は素直に腹を割って言った男性の方に好意を持ったようだ。
  戦国の世、秀吉の妻「ねね」が、まだ独身時代、家柄の良い武将の息子達大勢に声を掛けられた。自分はいずれ大名になるんだとばかりに鼻にかけ近寄ってくる。反対に秀吉は自分は農民出身だということを包み隠さず本音をさらけ出して「ねね」に声をかけた。「ねね」はそんな弱点をさらけ出す秀吉に本当の真心を感じて、ついには秀吉と結婚した。
  いつの世も、いろいろな人との出会いがある。その時、自分の弱点を隠さず誠心誠意努力して話しかけることで、相手に信頼されるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】