戦国新報
 
 

平成23年 前期
【 H23.4.17】

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小さな油断

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 重大な決断にせまられた時、前進するかしり込みするか、いずれかの道を選ぶかによって、その人の人生も変わると思うが…。
  戦国の世、桶狭間の戦い。誰の目から見ても信長は絶対不利。義元二万五千、信長三千の兵。義元はチャンピオンクラス、信長は若い新人クラス。しかし信長はこの不利な状況の中で、義元のどんな小さな情報も聞き漏らさず、義元を倒すには義元の本隊を奇襲攻撃しかないと考えた。義元は若い信長を「尾張のうつけ」と見下して勝ちムード。だがこのちょっとした油断が、信長に奇襲攻撃をかけられ、戦いは一瞬のうちに終わった。名門義元は新人信長の前にノックアウトされたのである。まさに義元の小さな油断であった。
  いつの世も、大きな堤も一匹のアリの小さな穴から破れることがある。小さなことだとおろそかにすることなく、常に緊張感を持ってがんばることが大事だと思うが、なかなかむずかしい。


【文:高田 金道】