戦国新報
 
 
平成18年 後期
【 H18.8.6】
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おごりと油断
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 仕事に自信を持つということは大変良いことだ。またスポーツの世界でも、自信を持つことによって、自分より勝る相手に勝つときもある。反対に自信があって絶対に勝てる相手に、一瞬の油断から負ける場合もある。
 戦国の世、絶対に勝てる今川義元が二万五千の大軍で京に上る途中、二千五百の信長軍に桶狭間で奇襲攻撃を受け敗れた。義元の天下取りの夢は一瞬のうちに消え去った。その原因は義元の自信からくる、うぬぼれと油断であった。迎え撃つ信長は相手の油断に、死に物狂いの捨て身の奇襲攻撃で勝利を得た。
 いつの世も自信を持つことは、自分の努力から生まれることだが、ややもすれば自信がおごりに変わり、ちょっとした油断が大きな墓穴を掘ることになる。
 常に謙虚で一所懸命努力して「おごる」ことなく「油断」することなく前向きにがんばることが大事なような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】