戦国新報
 
 
平成18年 前期
【 H18.5.21】
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とりとめのない話がヒント
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 居酒屋で飲み始めるといろいろな話に花を咲かせ、笑いながらくだらない話で盛り上がる。そして「とりとめのない話」の中からちょっとした仕事のヒントを得る場合もあって時間の経つのも忘れてしまう。
 戦国の世、「とりとめのない話」からヒントを得て土佐二十四万石の大名になった、今話題の山内一豊。関ヶ原の合戦前、一豊は堀尾忠という武将と「とりとめのない話」中で「堀尾氏は豊臣か徳川どちらに味方するか」と聞いたところ、堀尾氏は「私は秀吉様の家来であったが、兵糧、城、国をすべて家康殿にささげて家康殿に命をささげるつもりだ」と言った。一豊はその言葉に感動し、家康の本陣に向かった。一豊は家康の前で多くの武将が見守る中、堀尾氏からきいた言葉をそっくりマネて家康に進言した。
 家康は感動し涙を流した。他の秀吉の部下だった武将達も、一豊の言葉に感動して家康に味方することになり、やがて関ヶ原の合戦は徳川方の圧勝で終わった。
 一豊は友人との「とりとめのない話」の中からうまく学びそれをうまく利用した。そして家康から信頼された。
 いつの世も他人の良いところは多いに学び多いに勉強して会社のために知恵を出してがんばることで、良い光が見えてくるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】