戦国新報
 
 
平成17年 前期
【 H17.3.6】
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先を急ぎすぎると落とし穴がある
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 人の生涯を語る時、その人の性格、学歴、能力、財力によってさまざまな生き方がある。
 戦国の世、信長の生涯は、天下を目の前にしてなぜ本能寺の変をさけられなかったのか…。あれほど部下達を掌握し、戦国時代の中では人間離れした発想力、洞察力を持った天才武将が、なぜわずかな家来で本能寺に宿泊したのか。
 自分の家来で最も信頼している第一の腹心光秀が、まさか逆心など起こすはずがないという「自信と油断」から生まれた出来事であった。まさに天下統一に先走りすぎて思わぬ落とし穴にはまってしまったような気がする。
 いつの世も、先を急ぐことでとてつもない大きな落とし穴にはまる場合もある。やはり物事をよく考え、しっかりと腰を据えて落ち着いて自分の行動を振り返ってみることも大事なような気がするが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】