戦国新報
 
 

平成17年 前期
【 H
17.2.6】

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先手を心がける
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 「遅れた戦いに勝利はないと知れ」という言葉があるが、何事も「先手を心がける」ことが大事なような気がする。
 戦国の世、秀吉は「攻撃は最大の防御なりという言葉どおり、勢いをつけて敵よりも先に突き進むことが大事だ」と部下達に言った。
 主君信長が、本能寺で明智光秀に倒されたことを知った秀吉は、高松城を水攻めの最中であった。すぐに水攻めをやめ、大部隊を「中国大返し」という早業で進軍させ、山崎の合戦で光秀を討ち破った。その後の織田家後継者争いでいろいろ問題があったが、誰よりも早く光秀を討ち破った「先手必勝」の功績で後継者になった。
 もしこの時、他の武将が光秀を倒したのであったなら、秀吉の天下はなかったと思う。まさに「先手必勝」のおかげであった。
 いつの世も、今日やれる仕事を明日に延ばすことは、なまけ心を積み重ねるだけである…。何事も先手を心がけることが大事なような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】