戦国新報
 
 
平成15年 後期
【 H15.9.28
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やる気
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 一つの仕事をするにあたり、「やる気」を持って励むのと、ただ漠然と仕事をするのではかなりの違いがある。また、能力があっても「やる気」がなければ「宝のもちぐされ」である。仕事が成功を望んでいる以上、それに向かって努力しなければならないし、他人にできることが自分にできないはずがないと励むのが「やる気」である。
 武功のみが評価された戦国の世。やせ形で腕力もなく吹けば飛ぶような人物、秀吉が、気性の激しい信長に認められとんとん拍子で出世したのはどうしてだろうか…。他人が思いつかないようなことを考えつくのが抜群であった秀吉。今で言う「アイデアマン」である。信長は、武功はなかったが、秀吉のアイデアに目をつけ抜擢したのである。
 秀吉は何事につけても一所懸命であり「やる気」を持って主君信長のために励んだ。また回りの人の仕事をよく観察し、自分のやった仕事でも、もう一度ふりかえり常に改善すべき点はないかと考えた。こんな姿勢を信長は見逃すはずがなく、秀吉にどんどん仕事を与え、秀吉はまた信長の期待に応えたのである。
 今の世、仕事の期待に応える人、応えられない人、いろいろいるが不況の時代だからこそ、「やる気」を持って努力しなければならない。秀吉ではないけれど、「朝は発想、昼は行動、夜は反省、寝ている時は明日の仕事の段取りを」と思うのだが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】