戦国新報
 
 
平成15年 後期
【 H15.11.23
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話しやすい人は情報が入りやすい
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 話しやすい人、話にくい人、頼みやすい人、頼みにくい人、理屈の多い人、どんな仕事でも心よく笑顔で受ける人、人にはいろいろな性格があるが、話しやすく、笑顔で仕事を受ける人は何かと得をするし、情報も入ってくるような気がする。
 戦国の世、上司から頼まれれば嫌な顔をしないで対応したのが秀吉である。受けた仕事に対して責任を持って一所懸命に知恵を出し、努力して期待に応えた。常に笑顔で明るい性格の秀吉は、相手にとっても話しやすく、仕事も頼みやすく、快く仕事を引き受けてくれるから、秀吉には回りの武将たちよりも多くチャンスが回ってきた。
 秀吉が天下を取った時、部下が「殿は最初から天下取りを目指して励んできたでしょうか」と聞いたところ、「とんでもない。ただ笑顔を忘れず与えられた仕事を一所懸命に知恵を出して努力した。その積み重ねだよ」と応えたという。秀吉は仕事をもらう時は、武士というよりも、商人の気持ちでがんばった。その結果が天下を取るまでにのしあがった。
 いつの世も人と人とのつながりを大事に、笑顔を忘れず、人のために一所懸命に励むことで、良い情報が入ってくるような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】