戦国新報
 
 

平成14年 後期
【 H14.7.28

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話すことより聞き上手
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 どんな話しでも、自分のためになる話しとして真剣に聞くのと、自分には関係がないと思い聞き流してしまうのでは、かなりの違いがあるような気がする。どんな話しでも自分にとってためになると思い真剣に聞く「聞き上手」にならなければならないのではと思うのだが…。
 戦国の世、秀吉が近江の国の長浜城主になった時、「民のさまざまな問題、あるいは良いこと悪いこと、何でも聞く耳を持つことが大事。民の悩み苦しみを直接見たり、聞いたりして、それを政治に活かして良い国づくりをしたい」と言った。秀吉は農民の生まれだったので、特に庶民の声を聞き入れ、そして国の人達から親しまれた。また多くの人が家来として志願した。その第一号が秀吉の天下取り事業の片腕ともなった石田三成である。
 今の世の中、生き残るためにも、いろいろな情報を追いかけ、そしてつかまなければならない。また、自分のため、さらには仲間の誰かのためにもなるように、いろいろな人達と出会い「聞き上手」になって、さまざまな話しを聞き入れ、情報通にならなければならないと思うのだが、なかなかむずかしいことだ。

【文:高田 金道】