戦国新報
 
 
平成14年 後期
【 H14.10.6
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自分の流儀
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 人は性格も違うように要領も違う。仕事で自分の特性をうまく発揮できる人は万事、能率があがるような気がする…。だが自分に合わないやり方で無理に仕事をすれば当然うまくいかない。だから何事も工夫して自分の流儀を活かして一所懸命がんばらなければならない。
 戦国の世は、敵兵の首を取ることが戦だし、敵武将の首を取ることが最高の名誉であり手柄である。
 だが秀吉は違っていた。小男であり槍も使えず人を切る腕力もない。「わしは人を殺すのを好まぬ」と言って、できるだけ敵を殺さないし、味方の兵も殺さない。自分の頭と知恵を働かせ、知略による外交を得意としていたし、それが秀吉の流儀でもあった。その得意の知略を活かすことで天下への足がかりが開けたのである。
 今の世の中、やはり自分の特性を活かすことによって自分の流儀をみがきあげ、一所懸命に工夫してがんばることで良い方向に進むような気がするが、なかなかむずかしい。

【文:高田 金道】