戦国新報
 
 
平成12年 前期
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伊達男の「伊達政宗」
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 パーティの時、派手な格好でスマートで着こなしがよく、威勢のいい人を「伊達男」と言う。英語ではダンディと言うらしい。
 戦国時代にも、自分の軍団の武具や服装に特別な色どりで派手に他の軍団より目立つように独特な方法を取った武将がいた。「伊達政宗」である。派手なパフォーマンスで行動する政宗は、秀吉に対して反抗心を持っていた。東北地方で一揆が起きたとき、秀吉に疑いをかけられたが、その後忠誠心を誓い、秀吉の疑いをはらすために、合戦のある度に、奇抜な武具や服装で出陣し、「伊達軍団」ここにありと、敵、味方を驚かせた。軍団は合戦が目的、軍団員は戦闘員である。戦に勝てばいいと他の武将達は思うが、政宗だけは同じ合戦でも派手に戦い目立つ戦いをした。この時から派手な格好をしていると「伊達男」と呼ばれるようになったという。その後、秀吉の家臣大名の中でも、伊達軍団は完全に特別な立場を獲得したのであった。
 今の不況の世の中、独創的な考え方でがんばることが大事なような気がするが、なかなかむずかしい。
【文:高田 金道】